【つまらない?】感染症はこの3つを理解すると面白くなる

こんにちは、モーリ(@yakuzaimori)です。

病院薬剤師として働いていると、日常的に感染症に出会うことが多いです。

病院薬剤師のみなさんも、担当病棟に行けば何かしらの抗菌薬を使用している方は必ずいると思います。

しかし、感染制御チーム(ICT)として活動をしていない方はなかなか感染症に関して勉強する機会もなく、結構ICTへスルーパスを送っている方もいるのではないでしょうか。笑

同僚薬剤師

感染症…よくわからないからICTに回してしまおう

モーリ

ちょっと待った!

感染症は覚えることが多いし難しいと思われがちです。

ただ、感染症は基本のフレームワークのようなものがあります。

これを整理するのとしないのでは、全く感染症の見え方が変わります。

今回は、そのフレームワークをご紹介します。

これは、感染症に関わる医療従事者は必ず知っておくべき「基本の“き”」です。

ICTではない一般の薬剤師さんや新人の薬剤師さんもぜひ意識してみてください。

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もくじ

感染症のトライアングル

感染症の患者さんの症例を確認する時には、まずは「感染症のトライアングル」に注目しましょう。

感染症のトライアングルとは、

  • 感染部位
  • 原因菌
  • 抗菌薬

この3点です。

これが理解できると、この患者さんはどんな感染症で、これからどういった治療が必要なのかを把握しやすくなります。

モーリ

つまり、戦場(感染部位)、敵(原因菌)、武器(抗菌薬)をまんべんなく理解することが大事だということ!

以下で少し詳しく説明します。

感染部位

感染症の患者さんの病態を見るときには、まず、「どこの感染症か」を把握することが大事です。

  • 肺炎
  • 尿路感染
  • 腹膜炎
  • 心内膜炎
  • 蜂窩織炎   など

感染部位は本当に様々なパターンがあります。

同僚薬剤師

じゃあ、感染部位を把握したら薬剤師としてどういったことがわかるの?

こういった疑問を持ったと思います。

感染部位を把握することによってわかること。

それは、

原因菌の予測

です。

例えば、

  • 尿路感染症ならほとんどが大腸菌などの腸内細菌
  • 肺炎なら肺炎球菌やインフルエンザ菌
  • 腹腔内感染症であればグラム陰性桿菌か嫌気性菌

といった予想をたてて治療を始めることができます。

予想が立てられないと、

  • 本来不要な広域抗菌薬の使用
  • 抗菌薬の特徴を生かすことができずに治療の強度を上げられない

といったデメリットがあります。

ですので感染部位は必ずチェックする項目の一つにしましょう。

原因菌

言うまでもなく、感染症の治療をするうえで原因菌がわからなければ適切な抗菌薬は使うことができません。

原因菌の分類は、細かくすればキリがありませんが、大きくはグラム染色での分類が一般的です。

そして薬剤師として押さえておきたいのは、抗菌薬のスペクトルになります。

そのため、抗菌薬がカバーできる範囲をざっくり把握するために、以下の細菌に効くかどうかを判別できるようになると理解が進みます。

  • グラム陽性球菌
    • ブドウ球菌(staphylococcus属)
    • レンサ球菌(streptococcus属)
    • 腸球菌(enterococcus属)     など
  • グラム陰性桿菌
    • 腸内細菌科細菌(大腸菌や肺炎桿菌)
    • 緑膿菌(SPACE)        など
  • 嫌気性菌(bacteroides属 など)

これを把握しているだけでも抗菌薬のスペクトルの特徴は理解できます。

モーリ

逆に感染症が苦手な薬剤師さんでもこれくらいは理解しておいた方が良いです。

抗菌薬

薬剤師として絶対に外せないのはもちろん、抗菌薬です。

抗菌薬と言っても本当に様々なものがありますよね。

業務を行っている中でも、感染が苦手な薬剤師さんはこんな風に思っていませんか?

同僚薬剤師

抗菌薬が出ている。腹膜炎でタゾバクタムピペラシリン。とりあえず腎機能OK、用法用量OKだしこのまま調剤しよう。

抗菌薬は、安全性に関しては確認することができても、有効性について評価するのは難しいと思われている方も多いと思います。

抗菌薬の有効性を評価するポイント、それはこちらです

  • 現在はエンピリカルな治療なのか、de-escalation後の治療なのか
  • 感染部位への移行性は問題ないか
  • 原因菌へのスペクトルはあるのか

エンピリカルとは、「経験的治療」という意味で、感染部位や原因菌が不明な初段階での治療や患者状態が悪い場合に行う治療。いわゆる広域抗菌薬を使用する。
de-escalationとは、広域抗菌薬からスペクトルを狭めて狭域抗菌薬に変更する事。

同僚薬剤師

え、ムズ、、、

こう感じた方もいるかもしれません。

抗菌薬の各論についても書きたいところですが、今回は割愛させていただきます。

そこで今回は、抗菌薬が苦手な方にもサクッと読める本を紹介します。

こちらは、大学の抗菌薬の知識の復習と臨床に応用できるようにアップデートするには最適です。

本自体の厚さが薄いですし、平易な文章で書かれているのでとても理解しやすいです。

モーリ

僕もまず最初はこの本から始めました

とても評価が高くメジャーな本なので、もしよければ読んでみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。

感染症は難しくてつまらない、、、

そんなことを思っている方は意外と多いと思います。

僕が病院で働いていても苦手とする薬剤師さんはたくさんいます。

ただ、今回紹介した3点セット

  • 感染部位
  • 原因菌
  • 抗菌薬

これを整理するだけで、現在の感染治療の評価がとてもしやすくなります。

モーリ

感染症とどう戦っていくのか考えるのが楽しくなってきます^^

ぜひ参考にして明日からの業務に役立てていただけると幸いです。

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この記事を書いた人

モーリのアバター モーリ 抗菌薬剤師

病院薬剤師。
感染制御チーム(ICT)、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)に所属。
2022年度感染制御認定薬剤師取得のために勉強中。

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